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10月の読書 [本]

10月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3804ページ

▼読んだ本
むかし僕が死んだ家 (講談社文庫)むかし僕が死んだ家 (講談社文庫)
読了日:10月01日 著者:東野 圭吾
砂の女 (新潮文庫)砂の女 (新潮文庫)
呪縛のようにその家から離れることができない。これは運命か、偶然か。体にも心にも流れ込んで来る砂の恐怖は、読者にも襲い掛かる。巻末の2ページで、現実味を帯びた恐怖が最後にやって来る。
読了日:10月06日 著者:安部 公房
さまよう刃 (角川文庫)さまよう刃 (角川文庫)
読了日:10月10日 著者:東野 圭吾
予知夢 (文春文庫)予知夢 (文春文庫)
読了日:10月11日 著者:東野 圭吾
殺戮にいたる病 (講談社文庫)殺戮にいたる病 (講談社文庫)
読了日:10月14日 著者:我孫子 武丸
ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。
読了日:10月18日 著者:辻村 深月
うつくしい人うつくしい人
自己を持てないことに対する焦燥感。女性なら誰しもその時期を迎え、自分なりの解決を見出せる。自然的な治癒や浄化を待つだけでも、自らの心を認識できることで、待つだけの価値がある瞬間でもある。
読了日:10月18日 著者:西 加奈子
レイクサイド (文春文庫)レイクサイド (文春文庫)
読了日:10月20日 著者:東野 圭吾
絶望ノート絶望ノート
読了日:10月23日 著者:歌野 晶午
向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)
読了日:10月24日 著者:道尾 秀介
マリオネットの罠 (文春文庫)マリオネットの罠 (文春文庫)
読了日:10月27日 著者:赤川 次郎

読書メーター


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9月の読書 [本]

9月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:5253ページ
積読本の数:2冊

▼読んだ本
霧が晴れた時 (角川ホラー文庫―自選恐怖小説集)霧が晴れた時 (角川ホラー文庫―自選恐怖小説集)
恐怖には様々な形がある。ここで語られる恐怖も様々。理由や原因が分からず、不可抗力な恐怖に追い立てられることほど、理不尽なものはない。作者のストーリーテリングの巧妙さに感服。
読了日:09月04日 著者:小松 左京
人間失格 (新潮文庫 (た-2-5))人間失格 (新潮文庫 (た-2-5))
堕落は簡単、上昇は困難。欲望だけを追求して生きていけるのは、理想でもあり恐怖でもある。自らを人間失格と言い切る主人公は、太宰自身の投影に思えて仕方ない。
読了日:09月06日 著者:太宰 治
贖罪 (ミステリ・フロンティア)贖罪 (ミステリ・フロンティア)
人は人の罪を裁くことはできず、赦すこともできない。しかし、その人自身を赦すことはできる。過去の衝撃に囚われたまま成長することができなくなった人たちに、本当に赦されるときはやって来るのだろうか。読書中はどの登場人物に対しても感情移入できないのに、読了後は満足感が得られる不思議な作家。
読了日:09月08日 著者:湊 かなえ
夏の夜の夢・あらし (新潮文庫)夏の夜の夢・あらし (新潮文庫)
『夏の夜の夢』四人の男女と妖精たちが繰り広げるラブコメディ。トリックスターの代表格パックの存在がこの戯曲を面白くさせていることは、パックの登場シーンどれを取っても納得がいく。ハッピーエンドに向けて物語が収束していく様子も幸福感が漂い、美しい。『あらし』シェイクスピア最後の傑作と言われる戯曲。個性的で利己的な登場人物も多いが、純真無垢なミランダ、彼女と恋に落ちるファーディナンドの実直さが輝く。「吾らは夢と同じ糸で織られているのだ、ささやかな一生は眠りによってその輪を閉じる」この美しく有名な台詞が印象深い。
読了日:09月10日 著者:シェイクスピア,福田 恒存
チェーン・ポイズンチェーン・ポイズン
どんな風に読むべきか、戸惑う小説だった。終盤ようやく「ああ、こういうものか」と、作者の意図が分かった。その意外性という面が、何度も取り上げられている手法なので、あまり驚きがなかった。結局は他人と交流を持たなければ人は生きられない、人はひとりでは生きていけないということが、ストレートすぎるほどに描かれていることが、少々気恥ずかしい。
読了日:09月13日 著者:本多 孝好
中庭の出来事 (新潮文庫)中庭の出来事 (新潮文庫)
虚構と現実、その狭間がどこで明確になるのか、戸惑いながらの読了後は、自分が一観客であったことに気付かされた。
読了日:09月16日 著者:恩田 陸
デモナータ 9 暗黒のよび声デモナータ 9 暗黒のよび声
児童書とは思えない程の残忍な描写は賛否両論だろうが、スピード感のあるストーリー展開は映像を見ているような面白さ。クライマックスに向け、物語はどんどん加速する。
読了日:09月17日 著者:ダレン シャン
残される者たちへ残される者たちへ
この著者でまさかこの設定はないだろうと思っていた。読書中に心地良さを感じられる柔らかな文体は好みだが、展開が中途半端で消化不良を感じた。
読了日:09月19日 著者:小路 幸也
ディスカスの飼い方ディスカスの飼い方
読了日:09月20日 著者:大崎 善生
ぐるぐる猿と歌う鳥 (ミステリーランド)ぐるぐる猿と歌う鳥 (ミステリーランド)
読了日:09月22日 著者:加納 朋子
陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫)陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫)
読了日:09月23日 著者:伊坂 幸太郎
冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)
読了日:09月27日 著者:辻村 深月
冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)
読了日:09月28日 著者:辻村 深月
世界短編傑作集 1 (1) (創元推理文庫 100-1)世界短編傑作集 1 (1) (創元推理文庫 100-1)
読了日:09月30日 著者:ウイルキー・コリンズ
▼積読本
砂の女 (新潮文庫)砂の女 (新潮文庫)
著者:安部 公房
雨・赤毛 (新潮文庫―モーム短篇集)雨・赤毛 (新潮文庫―モーム短篇集)
著者:サマセット・モーム

読書メーター


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8月の読書 [本]

8月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:3211ページ
積読本の数:4冊

▼読んだ本
カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)
カラマーゾフ家の次男イワンが語る「大審問官」。劇中劇のような形を取るも、ドストエフスキーの心情がよく表れている箇所。読み解く前提として、神や宗教を信じ、それらを身近に置く生活が日常であるべきなのかもしれない。最終的に、結局「神」とは何であるかが分からなくなってきた。自分自身特定の信仰は持たないが、宗教といえば仏教が身近なので、その差を理解するのに苦労したのかもしれない。ゾシマ長老の伝記は、実人物のものかと思えるほどのリアリティさが興味深い。
読了日:08月07日 著者:ドストエフスキー
すーちゃん (幻冬舎文庫 ま 10-2)すーちゃん (幻冬舎文庫 ま 10-2)
30代未婚女子なら絶対共感できるはず。あまりにもリアルな日常描写に反したほのぼのとしたイラストが、かえって切なさを誘う。良いところも悪いところも、好きなところも嫌いなところも、全部ひっくるめて自分。自分を肯定してあげないと、幸せはやって来ない。
読了日:08月13日 著者:益田 ミリ
カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)
様々な混乱を来しつつ、物語は大きく動き出す。目に見えるものが真実なのか、隠された真実が存在するのか、善悪の判断が曖昧となり、読者が信ずべきものは一体何なのか、大きな疑問を抱えつつ、事件は次巻へと引き継がれる。
読了日:08月15日 著者:ドストエフスキー
カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)
何が真実でどこまでが虚偽か、誰を信じたら良いのか。明記されていることも全て疑ってしまい、読めば読むほど分からなくなってくる。恐らく本書内で真実が語られることはないのであろう。もどかしいながらも、この長い物語がどのように収束していくのか、エピローグに期待。
読了日:08月21日 著者:ドストエフスキー
カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫) (光文社古典新訳文庫)カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫) (光文社古典新訳文庫)
「『カラマーゾフの兄弟』は、あくまで未完の物語である。」壮大なこの小説は、訳者亀山郁夫氏のこの一言に集約する。各登場人物がこの後どのような人生を歩んでいくかは、読者の想像に全て委ねられる。少年イリューシャの死を以って第一の小説が終了することは、純粋な時代が終焉を迎えたことの象徴にも感じられる。読了後、訳者の解題にて小説を振り返るのも、新たな発見があり面白い。
読了日:08月26日 著者:ドストエフスキー
きょうの猫村さん 4きょうの猫村さん 4
相変わらずの脱力ぶりに、単純で小気味良い笑いが加わり、元気が出る漫画。実は人生哲学が満載。
読了日:08月27日 著者:ほし よりこ
火の粉 (幻冬舎文庫)火の粉 (幻冬舎文庫)
こんな人物が本当にいるものかと、犯人像に現実味がなかったが、人物設定の細かい描写は見事。裁判官制度が開始された現在においては、冤罪を見極める難しさと重要性も強く感じた。
読了日:08月29日 著者:雫井 脩介
異邦人 (新潮文庫)異邦人 (新潮文庫)
「人間とは何か」今更ながらこの命題について考えを巡らせてしまう必然性がここにはある。最終的に帰するところが無だとすれば、現在の生は一体何であろうか。信ずべきもの、己の欲望に忠実であるもの、それらが分かったとき、人は真の幸福を手にするのであろうか。
読了日:08月31日 著者:カミュ
▼積読本
中庭の出来事 (新潮文庫)中庭の出来事 (新潮文庫)
著者:恩田 陸
車輪の下 (新潮文庫)車輪の下 (新潮文庫)
著者:ヘッセ
おそろし 三島屋変調百物語事始おそろし 三島屋変調百物語事始
著者:宮部 みゆき
幽談 (幽BOOKS)幽談 (幽BOOKS)
著者:京極夏彦

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7月の読書 [本]

毎月恒例の…。
ほとんど自己満足のためだけにまとめていますので、
興味がないという方は、飛ばしていただいて全然構いません。

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6月の読書 [本]

先月に引き続き、6月の読書記録です。
前半、死ぬ思いで仕事に励んでいた割には、読めた方だと思っています。

今回は、積読本(持っていて読んでいない本)も併せてご紹介。
読むスピードが遅いのに、ストレスが溜まると本を買ってしまうので、
どんどん未読本が溜まってきます。

6月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:3295ページ
積読本の数:11冊

▼読んだ本
本陣殺人事件 (角川文庫―金田一耕助ファイル)本陣殺人事件 (角川文庫―金田一耕助ファイル)
金田一耕助初登場作の「本陣殺人事件」他2編を収録。作品の書かれた時代を考慮しないと感覚が掴めない部分はあれど、事件と真相の完璧さ、個性的な登場人物等、現代のミステリ小説に引けを取らない面白さで、古臭さを感じさせない。
読了日:06月02日 著者:横溝 正史
犬たち犬たち
支配、権力、暴力、どれも関わりたくはないもの。それらが唐突に進入してきたとき、混沌と化していく環境の中、その混沌を秩序だと思い込み、その力に依存し、抜け出せなくなっていくことのおぞましさ。欲しくはないのに求めてしまう矛盾を抱え、自ら抜け出す方法はひとつしかなかったのか。心身の疲労時に読むと、ひどくダメージを受ける。
読了日:06月04日 著者:レベッカ・ブラウン
ぼんくら〈上〉 (講談社文庫)ぼんくら〈上〉 (講談社文庫)
宮部みゆきの時代小説は親切。時代背景や当時の暮らしの説明が、嫌味にならない程度に入っているので分かりやすく、話の腰を折らないので、本文にも影響がない。その上、面白いことが分かっているので、安心して読める。あまり難しく考えずに読め、疲れたときに求めたい娯楽にも最適。
読了日:06月07日 著者:宮部 みゆき
ぼんくら〈下〉 (講談社文庫)ぼんくら〈下〉 (講談社文庫)
浄瑠璃の世界では、恋に狂う女は人ではない。鬼であり蛇であり、人を超越した存在である。本来弱い立場にある女性をここまで駆り立てるものは、純粋な恋心でもあり、嫉妬心でもある。どれほどの月日を経ても変わることのない心、月日が経てば経つ程に濃さが増し、自らの原動力にもなり得る思い。その反面、人間は弱く儚く寂しいものだということが、必然的に感じられる。
読了日:06月09日 著者:宮部 みゆき
君と一緒に生きよう君と一緒に生きよう
飼い主に見放されてしまった犬たちの、里親と巡り会えるまでとその後を綴ったドキュメント。犬には感情があり、意思があり、個性がある。いらないからと言って捨ててよい物ではない。人間同様に彼らの命を預かることができなければ、犬など飼ってはいけない。少し考えれば分かることが何故できないのか。読んでいて辛く、何度も涙が滲んだ。彼らのうちの一頭でも多くが、どうか幸せな未来へ羽ばたけますように。
読了日:06月10日 著者:森 絵都
W/F ダブル・ファンタジーW/F ダブル・ファンタジー
「官能」を売りにしているはずが、その場面に力が入りすぎているせいか、却って冷めていく気配が漂った。主人公の脚本家という職業を、もう少し掘り下げてもらえれば、違う視点から物語を見られたのではないかとも思う。思いがけない香港の描写は、香港好きには嬉しい。
読了日:06月13日 著者:村山 由佳
ヴィヨンの妻 (新潮文庫)ヴィヨンの妻 (新潮文庫)
『ヴィヨンの妻』浮気をし借金を作る夫の代わりに働く妻。しかし犠牲ではない。悲観的でもない。あるがままを自然に受け入れ、苦労の絶えない妻の方が、奔放に遊び歩く夫の何十倍も幸せに見える。夫は虚勢を張らなければ生きていけない。男は哀しく女は強い。『トカトントン』緊迫した場面に突如響き渡る間抜けな金槌の音。誰しもが聞いたことがあり、また人生に必要な音。私も自分だけのトカトントンを持っている。
読了日:06月16日 著者:太宰 治
説きふせられて (岩波文庫)説きふせられて (岩波文庫)
結婚が自分の意思だけではできなかった時代。零落しつつある貴族の家に生まれたアン、我の強い姉や妹と比較しても淑やかで優しく家庭的、美しい外見も持っているのに軽んじられがち。元恋人と再会するも中々発展を見せず、あらゆる面でひどく幸が薄い。彼女に同情するも、思い切りの良くない姿勢に若干苛立ちながら、ラストに向けての急展開でようやく物語的に満足。奥ゆかしさも、度を過ぎると卑屈にさえ見えてくる。
読了日:06月19日 著者:ジェーン オースティン
隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァル)
コナン・ドイルに触発され「シャーロック・ホームズのライヴァルたち」として登場した多くの推理小説、中でも「安楽椅子探偵」の先駆ともなった本シリーズ。モチーフやトリックは、さすがに簡素で古臭いと言えないこともないが、筋道立った事件と謎解きには、納得せざるを得ない感がある。最終話で大きなどんでん返しと謎を残しているのも魅力。20年後に続編が刊行されているが、国内ではほとんど読むことができないのが残念。
読了日:06月24日 著者:バロネス・オルツィ
新樹の言葉 (新潮文庫)新樹の言葉 (新潮文庫)
太宰自身の薬と自殺未遂からの脱却、再生を目指した時期に書かれた短編集。そんな背景もあってか、随所に見える人間の儚さからは、却って生への執着を感じられる。刹那的とも言える美意識や、喪失を恐れない覚悟は、人間の存在そのものを超越したかのようで、太宰治という人間が、ほんの少しだけ分かった気がした。結末の寂寥感が清々しい表題作『新樹の言葉』、秘められた恋の忘れえぬ激しさを思う『誰も知らぬ』が好き。
読了日:06月29日 著者:太宰 治
▼積読本
東方綺譚 (白水Uブックス (69))東方綺譚 (白水Uブックス (69))
著者:マルグリット・ユルスナール
スタイルズ荘の怪事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)スタイルズ荘の怪事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
著者:アガサ クリスティー
少女地獄 (角川文庫)少女地獄 (角川文庫)
著者:夢野 久作
カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)
著者:ドストエフスキー
カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)
著者:ドストエフスキー
カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)
著者:ドストエフスキー
カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)
著者:ドストエフスキー
カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫) (光文社古典新訳文庫)カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫) (光文社古典新訳文庫)
著者:ドストエフスキー
椿姫 (光文社古典新訳文庫 Aテ 2-1)椿姫 (光文社古典新訳文庫 Aテ 2-1)
著者:デュマ・フィス
貞操問答 (文春文庫)貞操問答 (文春文庫)
著者:菊池 寛
世界短編傑作集 1 (1) (創元推理文庫 100-1)世界短編傑作集 1 (1) (創元推理文庫 100-1)
著者:ウイルキー・コリンズ

読書メーター


『カラマーゾフの兄弟』は、本腰を入れて読もうと思いまとめ買いしたのですが、
いざとなると、手を出しにくいのが現状です…。
村上春樹『1Q84』も、発売日に上・下巻共買ったのですが、
もったいなくてまだ読めていません。
ものすごく楽しみにしているので、今年の楽しみにもう少し寝かせておきます。
しかし先日会社の後輩が、お昼休みの時間に本屋さんへ通い、
1ヶ月かけて立ち読みで上巻を読破したことを知り、衝撃を受けました…。

更に今年は、太宰治の生誕100周年ということで、書店で盛り上がりを見せていますが、
便乗し読み始めたら面白く、ややハマりそうな気配が…。
加えて、6月には読んでいませんが、最近はモームもお気に入りです。

読みたい本が次々出てきて、もっと読書時間が欲しい!と切望するこの頃です…。
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5月の読書 [本]

つなぎ記事…ではないですが、香港の続きが書けませんでしたので、
先月読んだ本のご紹介です。

読書は趣味というか生活の一部で、どんなに忙しくても疲れていても、
ほぼ毎日本を読む生活を、もう何年もしている気がします。
しかしながら読むのが遅いので、月に8~10冊が限度です…。

「読書メーター」というサイトがあり、読んだ本や読みたい本を登録できるのですが、
最近ここにコメントを残すようにしているので、5月のまとめです。

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読書三昧10 [本]

先日、第135回直木賞並びに芥川賞が発表されました。
偶然にも、今回直木賞に輝いたニ作品を少し前に読んでおり、
森絵都さん、三浦しをんさんとも好きな作家でしたので、驚きと共に嬉しくなりました。
尚、芥川賞を受賞された伊藤たかみさんの作品は未読ですが、
機会があれば是非読んでみたいと思います。
奥様が直木賞作家の角田光代さんというのも、驚きました。
受賞者の皆様、おめでとうございます。

各賞の詳しい内容は、文藝春秋さんのHPでご紹介されています。

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『ハリー・ポッターと謎のプリンス』 [本]

ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)

ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)

  • 作者: J. K. ローリング, J. K. Rowling
  • 出版社/メーカー: 静山社
  • 発売日: 2006/05/17
  • メディア: 単行本

待ちに待ったシリーズ最新刊が漸く発売されました。
この日のために、先月より『賢者の石』から『不死鳥の騎士団』までを読み返し、おさらいも万全。
発売当日は、会社の昼休みに本屋さんへ走りました。
初版発行部数200万部と聞いていましたので、まさか売り切れることはないだろうと思いましたが、
就業後まで待てず…。
当日は飲み会がありましたが、『ハリポタ』を読みたいがために二次会をパス、
アルコールの入った頭ながら、帰宅途中から読書開始です。
しかし、人より読むスピードが遅いのと、週末も舞台の予定が詰まっていましたので、
読了は上下2冊で5日間。私的にはこれでも早い方です…。
(因みに、本を読むスピードが遅い人は、文字が音声化されるから、ということです。
確かに読書の際、私はそれぞれの登場人物の声までが変わって音声化されています…。)

さて、ここからはこれから本書を読もうと思っていらっしゃる方、
もっと言えば、『ハリポタ』を読んだことがない方はお控え下さいます様、お願い致します。

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読書三昧9 [本]

●『つきのふね』森絵都著
ヤングアダルト向けの作品にしては、内容が過激すぎやしないかと思いましたが、
現代の子たちにとっては、それほど珍しいことではないのかもしれません。
万引きという犯罪に手を染める中学生たち、抜け出したいと思いながらもできずにいたのに、
図らずも親友を裏切ってしまったことで、暗い世界から抜け出せた主人公・さくら。
しかしその後は、大親友だった梨利との間に確執が生まれ、
新たな悩みを抱えることになってしまいます。
そんなさくらを癒してくれるのは、宇宙船の設計をしている智さん。
しかしこの宇宙船は一体何を意味するのか…。
そんな折、梨利の行動はエスカレートし、智さんの精神状態も不安定になり、
町では連続放火事件が起こります。
さくらの同級生の勝田くんも加わり、大切な人たちを助けたいさくらは、
心を痛めながらも奮闘します。
物語後半からラストに向かっては、一気に話のテンポが加速していきます。
パズルのピースが嵌っていくように、一歩ずつ解決に向かう様子に、
さくらたちを思わず応援したくなります。
救いを求める人たち、それに気付いて救おうとする人たち、
しかし人の優しさに触れて初めて、自分を救えるのは自分だけだと漸く気が付くのです。
内容は濃いのに、読了後の爽快感が良かったです。

つきのふね

つきのふね

  • 作者: 森 絵都
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2005/11/25
  • メディア: 文庫

●『虹の家のアリス』加納朋子著
日常生活に潜む不思議な謎を、ひとつひとつ丁寧に解き語る加納朋子さんの作品は、
どこかかわいらしくておもしろく、どれも大好きです。
本書は『螺旋階段のアリス』の続編で、サラリーマンを廃業して私立探偵になった中年の仁木と、
自分の娘よりも若く、また大変かわいらしくて頭脳明晰な助手の安梨沙のコンビが、
些細だけれど不思議な事件を解決していくミステリ小説です。
重々しい事件はほとんど起こりませんが、普段の暮らしに潜む穴を狙った事件をどう解決に導くか、
もしかすると警察沙汰になるような事件よりも、難しいかもしれません。
このような作品を手掛ける加納さんは、とても頭の良い方なんだな、と思いました。
読んでいて心が温かくなる、穏やかなミステリです。
また、「推理小説は疲れるから苦手」という方にも、おすすめの作品です。

螺旋階段のアリス 文春文庫

螺旋階段のアリス 文春文庫

  • 作者: 加納 朋子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2003/11/08
  • メディア: 文庫

虹の家のアリス

虹の家のアリス

  • 作者: 加納 朋子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2005/12
  • メディア: 文庫

●『かもめ食堂』群ようこ著
フィンランドで小さな食堂を開くことにしたサチエ。
マイペースで強運の持ち主の彼女は、何物にも縛られずに、のびのびとお店を開きます。
そこへ加わったのが、ひょんなことからフィンランドへ来てしまったミドリ、
目的もなく旅立った先がフィンランドだったマサコの二人。
三人の日本人女性と、ユニークな地元の人々との交流を描いた作品です。
設定的に「心温まる」とご紹介したいところですが、
決して感動の涙を流すような作品ではなかったです。
群さんの小説にはよく登場する、適齢期を過ぎても独身の女性たちの、
わが道を行く根性が冴える、決して普通ではないのに普通の生活のお話です。
ちょっとやそっとのことでは動じないサチエは、自立と努力という、
強く生きるための要素を併せ持っていて素敵です…が、恐らく本人は何も考えておらず、
ある種能天気と言えないこともないであろう性格が想像でき、可笑しいです。
映画のために群さんが書き下ろした作品とのことです。
近日公開の映画「かもめ食堂」も、機会があれば見てみたいと思います。
フィンランドの海辺にひっそりと建つ、小洒落た小さな食堂が、目に浮かぶようです。

かもめ食堂

かもめ食堂

  • 作者: 群 ようこ
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2006/01
  • メディア: 単行本


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読書三昧8 [本]

●『100回泣くこと』中村航著
幸せな未来を信じていたカップルに、突如訪れた悲劇。
現実をどう受け入れ、どう生きるか。
読者は進行する物語を、ページを繰ることでしか参加できません。
大切な人が窮地に陥っているとき、あなたならどうしますか――。
…と、『セカチュー』で涙を流した方にはお勧めの本書ですが、
既に世間の波に揉まれた私には、二番煎じのように感じられ、
主人公とその恋人に、素直に感情移入できませんでした。
物語は四部構成になっており、小説のお手本のように起承転結が明確化されています。
そういった意味では話の流れが掴みやすく、大変読みやすい本でした。

100回泣くこと

100回泣くこと

  • 作者: 中村 航
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2005/10
  • メディア: 単行本

●『恋愛について、話しました』岡本敏子・よしもとばなな著
昨年四月に急逝した岡本敏子さんと、作家のよしもとばななさんが、
恋愛のみならず日本の生活習慣、考え方等、
様々な点において対談されたものをまとめたのが本書です。
普段、私たちが当然と思って行動していることに、実は何の根拠もなかったと気付かされ、
今まで構築された価値観を覆され、新しい発見がなされました。
敏子さんの生前、何度か敏子さんと話をしたことのある友人から、
その都度、その時のことを聞かされていましたので、
今更敏子さんの考え方に驚きはしませんでしたが、感嘆する箇所はいくつもありました。
今となっては叶いませんが、私も一度ご本人とお会いしたかったなと思いました。
敏子さんのご冥福を、心よりお祈り致します。

恋愛について、話しました。

恋愛について、話しました。

  • 作者: 岡本 敏子, よしもと ばなな
  • 出版社/メーカー: イーストプレス
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 単行本

●『幸福な食卓』瀬尾まいこ著
心の疲れを癒してくれる、優しくて温かい作品です。
のっけから、「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」という不可解な台詞で幕を開け、
その後は不思議な一家の生活が、少しずつくっきりと浮き彫りにされていきます。
「父さんを辞める」宣言をした父、妻として母としての役割を果たしながらも別居中の母、
秀才なのに自ら大学進学を拒み農業団体で働く兄、
そして主人公の、不器用だけど素直にまっすぐ生きる少女・佐和子。
佐和子の目を通して、一家の不思議な生活やその理由、
佐和子自身の抱える問題が語られます。
彼女たちの行動や思いに私も励まされ勇気付けられ、
また自分に当てはめて反省することや、人生指南をされたようで納得することもあり、
本書を読んでいる間はとても充実していました。
自分がその状態にいるときには幸福だとわからずに、
失って初めてわかることの方が多いのですが、当然それでは遅すぎます。
けれど、幸福な状態に気付くのは、意外と簡単だったりするのです。
最終話の「プレゼントの効用」は、涙なしでは読めません。
久しぶりに涙を止め処なく流しながら本を読み、
そのとき流した涙が、自分に必要な涙だと実感できる、素敵な作品でした。
余談ですが、本書を読み終わった後は、シュークリームが食べたくなること請け合いです。

幸福な食卓

幸福な食卓

  • 作者: 瀬尾 まいこ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/11/20
  • メディア: 単行本


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