ひなまつりの結婚式

3月3日のひなまつりに、友人の結婚式にご招待をいただきました。
学生時代のアルバイト仲間だった彼女とは、学年は違いますが、
いつも色々な話をし、メールを送り合い、大学のクラスメイトよりもずっと仲良しでした。
しかし卒業後は、数えるほどしか顔を会わす機会がなく、
そろそろ連絡したいなあと思っていても、いつも気後れ…。
そんな折、嬉しいお知らせが舞い込み、久々の再会にも胸を躍らせながら、
喜んで出席させていただくことにしました。

まだまだ肌寒い3月初旬、嬉しくも快晴に恵まれ、穏やかな春の空気を感じられる中、
麻布の小さな教会で、厳かに挙式が執り行われました。

　　　

歴史を感じさせられる、荘厳なチャペル。
真っ白なマリア像も、二人を祝福するかの如く、優しい笑みを浮かべていました。
本格的なカトリックの結婚式には、初めて参列させていただきました。
柔らかなオルガンの音色、神父さんのありがたいお言葉、
そして、退出時に年配のシスターが、代わる代わる鐘を鳴らしているのが印象的でした。

二人への祝福の願いを込め、バルーンリリース。

　　　

真っ青な空に、ぱっと広がる水玉模様、とてもきれいでした。
風に乗ってどんどん上昇する風船たちは、空に吸い込まれていくように、小さくなっていきました。

会場を変え、披露宴は六本木の東京全日空ホテルで。
37階のバンケットルーム、窓から見渡せる眺望はさすがでした。
受付前には、新婦の手作りウェルカムボードと、ペンギンのぬいぐるみが。

かわいい、でも何故ペンギン？と思っていましたら、新郎の夢がペンギンを飼うことのようです。
ペンギンの後ろに見えるワインセラー（2フロアぶち抜き）もインパクトでした。

　　　

清潔感のある、柔らかな色合いのお花やテーブルセッティング。
BGMはピアノの生演奏、穏やかな気分に浸れました。

かわいらしい、ハート型のウェディングケーキ。
つやつやに輝くたっぷりのいちごが、見ているだけで幸せな気分に。

窓辺には、シャンパングラスのタワーとミニチュアの東京タワー。
この日の会場には、色々なところにこのミニ東京タワーが飾られていましたが、
何でも二人の思い出の場所だそうです。
更に、新婦は学生時代から、全国のタワー巡りをしていましたので、
その頃のことも懐かしく思い出され、私的に少々感慨深く…。

ところでこのグラスのタワー、シャンパンを注ぐのかと思っていましたが、
こんな風に使用されていました（写真が鮮明ではありませんが…）。

　　　

キャンドルサービスに替わり、新郎新婦が各テーブルに青い光をもたらすルミ・ファンタジア。
花嫁が身に着けるもののひとつ、「something blue」にもなぞらえているようです。
…そう言えば、テーブルのお花の横にあるグラスは何だろう、と思っていましたが、
このためだったのですね。
真っ暗な会場に、青い神聖な光が灯ったようで、なんとも神秘的でした。
初めて拝見、今はこんなのがあるんだなあと、ひとりトリビア。

そして、お待ちかねのお料理。
食事の前には、料理長からのご挨拶もあり、質の高さが伺えます。

前菜は、「新鮮な真鯛のタルタル　カラスミ添え」。

新鮮だからこそ感じられる、真鯛の甘みととろけるような食感が嬉しいです。
タルタルと言えばマグロ、と思っていましたが、鯛だとさっぱりとしていて、
それでもコクと旨味は十分、シャンパンにとても合いました。
カラスミを塊でいただくのは初めて、実は生臭くて苦手ですが、
そこは当然懸念する必要もなく、不思議な弾力のある食感を楽しめました。
一皿目から、大満足。

ここでサーブされたパン。

黒ごまのフォカッチャとフランスパン。
このフォカッチャがふわふわで、とてもおいしかったです。

スープは、「地鶏と小さな野菜のコンソメスープ」。

コンソメのとても良い香りに、主張の強くない野菜や鶏肉が上品に絡み、
ほっと和める優しい味でした。
器が丁寧に温められているからでしょうか、少し時間が経っても、スープが冷めることがなく、
最後までおいしくいただけました。

続いて魚料理、「オリーブオイルで焼き上げた真鯛を根セロリと赤ワインのソースで」。

前菜の真鯛とはまた違った、コクのある濃い目の味付けになっています。
しっとりとした鯛の身に、赤ワインの風味豊かなソースと、なめらかなマッシュポテトを添えると、
クリーミーな食感にうっとりするほどのおいしさでした。
最近はおいしい魚料理が食べられると、本当に嬉しくなります。

ここで、お口直し、「地中海レモンのシャーベット」。

実はフレンチのコースのこのお口直しが、密かに楽しみでした。
甘酸っぱいシャーベット、ワインの合間の小休憩にもぴったりでした。

お酒も飲んでいますし、いつもの如くそろそろお腹がいっぱいになってきましたが…、
忘れてはいけないお料理の登場。
メインの肉料理、「牛フィレ肉のステーキとフォアグラのソテー　2種のハーモニー」。

牛フィレもおいしいですが、何と言ってもフォアグラ。
さすが一流ホテルのシェフの味、クセや臭みもなく、こっくりとした旨味が凝縮されていて、
濃い目のソースにも良く合い、まさに絶品、素晴らしいお味でした。
お皿に添えられた温野菜や、ポテトのタルトも香ばしく、おいしかったです。
お祝い事にぴったりな、上質な一皿でした。

肉料理と一緒にサーブされたのが、「彩り野菜とグリーンのサラダ」。

濃厚な肉料理に、さっぱりサラダの取り合わせが嬉しいです。
ぱりっとした野菜は、さすが新鮮な甘みを感じられました。

そしてデザートは、「フレッシュウェディングケーキ　フルーツ飾り」。

先ほどのかわいらしいウェディングケーキ、カットされてもかわいいです。
デザートは別腹、とばかりに、満腹感をしばし忘れて、おいしいケーキとフルーツを十分堪能。

こうしてゲストが食事を楽しむ間も、司会者のインタビュー形式スピーチや、
新郎の作曲・演奏、新婦の作詞・歌によるオリジナルソングの披露と、楽しく宴は進行し、
最後、新婦からの両親への手紙には、思わず涙ぐんでしまいました。
彼女より年上、と言っても4つ程ですが、いつの間にか親の心境のようになっている自分がいて、
「ああMちゃん、本当に幸せになれるんだなあ…」と、妙に感動しました。
一緒に来ていた友人は、文字通り号泣。心に残る式となりました。

帰り際、新婦に手渡されたプチギフトは、ひなまつりに因んだひなあられ。
更に会場の方から、大きな袋を渡されました。
「お荷物になりますが…」と言われながら受け取ったのは、お花。
しかも、これが結構重い…。
家に帰って開けてみますと、全長50cmはあろうかという長さのオアシスに、
隙間なく活けられた、優しい色合いのお花たち。

とてもきれいで華やか…ですが、ひとり暮らしの私にこれをどうしろと！？
花瓶もひとつしか持っていませんので、オアシスから抜いた後は、
使っていないグラスに小分けにして活け、部屋中に飾りました。
雑多な部屋が、一気に春めきました。

　　　

更に、今回もクイリング作家の友人にお願いし、ご祝儀袋を作ってもらいました。
ウェディング用の華やかでかわいらしい作品は御手の物、
いつものように、想像以上にかわいらしい作品を作っていただきました。

　全体像。熨斗の代わりにハートのモチーフ。

　　　

通常ご祝儀袋は、用途終了後は廃棄されてしまうのでしょうか、
なんだか勿体無いので、飾り部分が取り外せるように作ってもらいました。
一緒に行った友人にも好評、私もとても気に入った作品でした。

コメント 9

今は結婚式もお仕着せでなく自分達らしさを出したもの
になっているのですね。
ペンギン、タワーそしてルミ・ファンタジア・・・どれも若い
方たちらしさが出ていてすてきだなと感じました。
とりどりの花に囲まれて雛鳥さんのお部屋はもうすっかり
春ですね♡
by あんこ (2007-03-21 10:33) 

雛鳥さんの記事、結婚式多くありません？
しかもみなさんそれぞれ工夫のある素敵な結婚式ばかり。。

ハートのケーキもすっごくおいしそう
そして祝儀袋　ご友人本当にセンスがいいのですね

周りが幸せだとご自身もきっとお幸せなんでしょうね～
素敵な記事を読ませていただけて、感謝ですわぁ。。。
by あじゃ (2007-03-21 15:22) 

こだわりのある結婚式・披露宴だったようですね。
その雰囲気が記事を通して伝わりました。
それにしても、素敵なご祝儀袋です。
披露宴に出席する度に、いつもご祝儀袋選びに悩んだことを思い出しました。
by 柴犬陸 (2007-03-21 22:56) 

あじゃさんの結婚式の記事多くありません？のコメントに　思わず
そういえば、そうかも～って笑ってしまいました。
そういうお年頃？なんですね、きっと♪
こんなに素敵な式ばかりたくさん出席してると
雛鳥さんご自身の式への夢も大きく膨らんできますよねぇ？
それにしてももうだいぶ慣れ親しんできたはずクイリングですが
やっぱりいつ見てもステキ♪　　わたしも欲しい～
by バニラ (2007-03-22 00:15) 

うきゃー。
そんなにお褒めの言葉をいただいていいんですか？！
重いお花、持ち帰っていただいて。。。
お世辞もあるかもしれませんが、楽しんでいただけてうれしいです☆
ご祝儀袋、かわいくてかわいくて。
真ん中の飾りは、ちゃんと飾ってますよ～っ。
by まり嬢 (2007-03-22 10:23) 

おおー↑新婦でしょうか？
まり嬢さん、ご結婚おめでとうございます♡

友人の結婚式や披露宴は大好きです。
おめかしもなんだか楽しいし、おいしい食事もいただけるし、
ちょっとした同窓会の雰囲気もあるし、何より、幸せになれるし♪

確かにクイリングのご祝儀袋は美しい～☆
by (2007-03-22 19:52) 

みなさま
nice!&コメント、ありがとうございます！
お返事が滞っており、大変申し訳ございません…。
まだまだ忙しい日が続きそうですが（このコメントも会社から送っています）、
みなさまのブログにも、時間を見つけながらお伺いさせていただきます。
よろしくお願い致します。

あんこさま
ありがとうございます！
昨年末から、結婚式に出席する機会が多かったのですが、
やはりそれぞれらしさが出ており、見比べてみるのも中々おもしろいです。
ルミ・ファンタジアというものは、初めて経験しましたが、
キャンドルサービスよりも幻想的できれいで、見応えがありました。
折角お花を飾ったのですが、家には寝に帰るだけになってしまい、
春の空気を堪能できないまま、枯れかけてしまいました…。

あじゃさま
ありがとうございます！
結婚式は、重なるときは結構重なりますね。
ひとまず今回で、友人関係は予定消化ですが、来年は親戚関係が入りそうです。
周囲がどんどん結婚していくのに、なんだか取り残された気分です…（淋）。
ハートのケーキはとてもかわいくて、何枚も写真を撮ってしまいました。
スポンジもふわふわで、おいしかったです♪

柴犬陸さま
ありがとうございます！
自分が未経験なのでよくわからないのですが、
今は結婚式も、セミオーダーのような形で、様々な面で個性を出せるようですね。
ウェディングプランナーという仕事も、一般的になってきているようですし。
ご祝儀袋は、今回はちょっと凝りたいなあと思い、頼んでみました。
かわいさに大満足でした♪

バニラさま
ありがとうございます！
大体周囲でも結婚式ラッシュは2回あると聞いていまして、
私は今回が2回目のようです…（やはり取り残されました…涙）。
色々な式に出席させていただくと、自分がやるならああしたい、こうしたいと、
見ているときは様々考えるのですが、…きっとそのときを迎えると、
面倒くさくなって、何もしない気もします（苦笑）。
クイリング評価、ありがとうございます！
作成した友人も、お褒めいただいてとても喜んでおりました♪

まり嬢さま
改めまして、ご結婚おめでとうございます！
当日は大変お世話になりました。
とっても楽しかったですよ♪
これからもお二人で仲良く、素敵な家庭を築いていって下さいね。
落ち着いたら、遊びに行きますのでよろしくね！
飾り部分、飾っていただいてどうもありがとう！

makimakiさま
ありがとうございます！
私も結婚式出席は、結構好きだったりします。
きれいな新婦の姿を見るのも楽しみですし、お料理もおいしいですし。
終わったあとも、写真を見返したりするだけで、楽しいですよね。
懐かしい友人に会えるのも、嬉しいですね！
…そうは言っても、早く自分の番を迎えるべきなのでしょうが…。
（しかし、現状そんなに焦っていない気がします…。）

オレンジさま
ご訪問ありがとうございます！
オレンジさんもお忙しいようですね
お体にお気を付けて、お互いがんばりましょう！
by 雛鳥 (2007-03-24 19:07) 

読み終わって、ちゃんと結婚パーティのようすが浮かんできました。
いつも雛鳥さんのレポート力はすごいですね。
何年も結婚式に出席する機会がなかったので、12月に出席する
時は、雛鳥さんの「響」でのパーティの記事をじっくり読んでから
行きました。
こんな風に個性的な演出をする方向に、結婚パーティは進化している
んですね。グラスのタワー、青い光での「ルミファンタジア」は、すてき
だったようすが、文章と写真から伺えました。
お料理もおいしくてよかったですね。
by TaekoLovesParis (2007-03-25 13:42) 

Taekoさま
こんにちは、nice!&コメント、ありがとうございます！
また、お褒めのお言葉、光栄です！
結婚式のスタイルは、本当に様々ですね。
数年前に友人が結婚したとき、「仲人は？」と普通に聞き、
「今は立てないのが一般的だよ」と言われ、認識の差に驚いたことがあります。
「響」の式は、自分が幹事業に携わった経緯がありましたので、
中々に感慨深いものとなりました。
結婚式自体、華やかな席ですので、その場の空気を楽しめることと、
おいしいお料理が嬉しいですね！
by 雛鳥 (2007-03-27 09:38)